アビー・コーン、マーク・シルヴァースタイン監督『アイ・フィール・プリティ!』2018年

おもしろいしポップだし映画としてよくできていないかと言えばそんなことはなくていい作品。凝ってるかといったらかなりシンプルなんだけど、メッセージ性とエンパワメントの効果を考えると、やはり良作。
展開もかなり読めてしまう。けど、実際映画を観ると、コミカルに描かれていることもあって笑えてしまう(笑うことに不謹慎さを感じたのはセンシティヴすぎるだろうか)。気の持ちようでここまで変わるかって変わりぶりには娯楽が詰まっている。
彼氏がマチズムが嫌でジムじゃない運動場(ヨガみたいなやつ)に行くっていう設定いいと思うのに、主人公はずっとジムっていう設定はもったいなくないか、と思った。ジムって美のヒエラルキーの場で、一元的でマッチョ(少なくとも戯画的には)。確かにスローガンは内面から美しくとか言っているんだけど、イマイチ納得できてない。
社長の扱われ方はよかったと思う。というかガス抜きというか、政治的・保守的にも見えるけど、実際現状の「弱者」がチャンスを掴むには采配が重要。コンプレックスをテコに普遍化するのも